入眠障害とはどんな症状?
入眠障害とは寝つきが悪く、布団に入っても30分~1時間以上眠りにつけない状態のことです。入眠障害以外にも「中途覚醒」「早朝覚醒」「熟眠障害」などの不眠症があります。自分の症状に合わせて睡眠薬を選択しましょう。
ハイプロンは超短時間作用型の睡眠薬で、服用から30分ほどで効果が発現し、4~5時間は効果が持続します。そのため睡眠途中で起きて活動すると、脳の活動を抑制する効果が残っていることから副作用が現れるリスクが高まってしまいます。
ベンゾジアゼピン系が「ω1」「ω2」両方の受容体に作用するのに対し、非ベンゾジアゼピン系は「ω2」へはほとんど作用しません。そのため、非ベンゾジアゼピン系はベンゾジアゼピン系と比べて副作用が少ないという利点があります。
ハイプロンは不眠症に効果的な睡眠導入剤のひとつで、ソナタという睡眠薬のジェネリック薬です。
ソナタはほとんどの外国人が知っているほど海外では有名な睡眠薬ですが、日本ではこの名前に馴染みのある人は少ないでしょう。
それは日本で未承認の医薬品のためです。
ハイプロンもソナタと同様に日本では承認されておらず、その存在を知っている人はわずかです。
そこでハイプロンはどういった睡眠薬なのか、どのように服用すればよいのか解説していきます。
「睡眠薬は知っているけど睡眠導入剤って何?」と思う人も多いでしょう。
まずは睡眠導入剤の説明から始めていきます。
睡眠導入剤とは、睡眠薬の中でも作用時間が極端に短い「超短時間作用型」のことを指します。
そのため、睡眠薬と睡眠導入剤は同じと言ってもあながち間違いではありません。
また、睡眠導入剤のように睡眠薬は作用時間の長さによって種類が分けられています。
「超短時間作用型」の他にも「短時間作用型」「中間作用型」「長時間作用型」と分けられており、不眠症の種類に応じて睡眠薬を使い分ける必要があります。
その中でも「超短時間作用型」である睡眠導入剤は、服用から効果が発現するまでの時間が早いことから入眠障害に悩んでいる人にうってつけの睡眠薬です。
ここからは、そんな睡眠導入剤であるハイプロンについて紹介していきます。
ハイプロンは海外で有名な睡眠薬ソナタのジェネリック薬だと先述しましたが、なぜソナタはそこまで海外で有名なのでしょうか。
それは、ソナタに含まれている有効成分ザレプロンの作用がかなり優れているためです。
ザレプロンは作用時間が非常に短く、寝つきが悪いときだけでなく中途覚醒してしまったときにも効果があります。
このような有効成分ザレプロンがハイプロンにも含まれているため、海外で有名なソナタとほぼ同じ効果に期待ができます。
ハイプロンはインドの製薬会社コンサーンファーマが製造開発しています。
ハイプロン以外にも中枢神経興奮剤や抗うつ薬、依存症治療薬などさまざまな医薬品を開発しています。
WHO-GMP 認証を順守して製造しており、そのどれもが高い品質を誇っているため、ハイプロンが海外で製造されている医薬品だからといって心配する必要はありません。
次にハイプロンがどのような仕組みで作用していくのか、その作用機序についてみていきましょう。
睡眠薬ってなんとなく怖いイメージがありますよね。
副作用や依存性が心配で、服用することに対して躊躇ってしまっている人もいるでしょう。
しかし、ハイプロンの作用機序を正しく理解することで睡眠薬は決して危険な医薬品ではないことがわかるでしょう。
では、ハイプロンの作用機序について説明していきます。
ハイプロンの有効成分ザレプロンは、ベンゾジアゼピン受容体という脳内の神経伝達を司っている受容体を刺激します。
この受容体は催眠・鎮静作用のあるGABA受容体と関わっているため、刺激されることでGABAの働きが高まり催眠・鎮静作用が働きます。
その結果、脳の活動が抑制され眠気が現れるのです。
また、ハイプロンは非ベンゾジアゼピン系に分類される睡眠薬です。
非ベンゾジアゼピン系とは、ベンゾジアゼピン受容体のうち催眠・鎮静作用のある「ω1受容体」に対して作用しやすく、抗不安作用や筋弛緩作用のある「ω2受容体」に対して作用しづらいという特徴をもっている睡眠薬です。
そのため、「ω2受容体」に作用することで起こりうる副作用の転倒やふらつきが軽減されています。
このように副作用が起こりづらくなっているため、副作用が心配な人も安心して服用することができます。
ただし、正しい方法で服用しないと副作用のリスクが高まってしまい、副作用が起こりづらいというハイプロンのメリットが活かせません。
次から解説するハイプロンの服用方法をしっかり確認しましょう。
ハイプロンは1日1回1錠を服用してください。
仮に前日に服用し忘れた場合でも前日分と当日分を一気に服用することはやめましょう。
副作用が現れる可能性が高まってしまうため、必ず1日1錠を守ってください。
また、ハイプロンは市販の風邪薬のように食後に服用すればよいというわけではありません。
超短時間作用型で服用から効果が発現するのが非常に早く、個人差はありますが早い人だと服用から15分ほどで効果が現れます。
そのため、就寝直前に服用しないと起きている間に効果が現れ、副作用の健忘につながってしまいます。
このことから、就寝する準備が整ってから服用するようにしましょう。
もうひとつ、食後に服用してはいけない理由があります。
それは、食事によって有効成分の消化吸収が妨げられてしまうということです。
その結果、効果の発現が遅れたり本来の効果が正しく発揮されないようになったりする可能性があります。
上記の服用方法に従ってハイプロンを服用しましょう。
国内未承認のため日本では馴染みがありませんが、優れた効果をもつハイプロン。
海外で有名なソナタと同じ有効成分ザレプロンが含まれており、入眠障害で悩んでいる人にはおすすめです。
きちんとした製薬会社が製造しているから、安心して服用することができるでしょう。